FLAT OUT 155

タイミングベルトを「切る」人々

2011年11月下旬
先週得意先の社長とこんな話をした。

タイミングベルトの話だ。

その社長はオールドイタリアンスポーツカーを
輸入し販売している。とてもマニアックなお店だ。

話を聞くとどうやら先月納車したての車の
タイミングベルトが切れ、バルブクラッシュを起こし、
修理に三桁かかるらしい。しかも補償をするという。

クルマは30年以上前のミッドシップスポーツ。
輸入し通関した昨年の夏に念の為、
タイミングベルト、プーリー、ウォーターポンプを交換、
納車前にも万全の点検を数少ない
一流のサービスを誇る正規ディーラー工場で行った。

この私も外装・内装の仕上げを行った車で、
回送で乗ったが全くもって快調だった。
じゃあオーナーに納車されその車に何が起きたのか?

ところで我がアルファロメオ155も
昨年タイミングベルト周辺をメンテナンスしている。
前回交換からおおよそ3万㎞走行したので、
念の為行った。

結果はベルトには全く問題は無かった。
むしろ前回行われた某正規ディーラー工場の
作業の問題が発覚してしまった。
交換したとしているプーリーは古く、
とても交換したとはいえない代物、
(要は新車からついていた部品ということだ。)
ウォーターポンプはガスケットがねじれて
無理やり押し込まれて取付られ、そこから
冷却水が漏れバランサーベルトにかかっていた。

これはどうゆうことかといつもの工場の親方に訊くと、
「君の運転に問題はないということだ。
だってベルトは正常の劣化でまだまだ使える。
しかしこの古いプーリーやウォーターポンプの
取付からすると、前回の作業は酷いな。
今回作業しておいて正解だ。」

ちゃんと自動車の運転をできる人は
シフトチェンジの時にエンジン回転を合わせている。
加速のシフトアップだって、
減速のシフトダウンだって、
ダブルクラッチにしろ、シングルにしろ、
スムーズにギアチェンジするのが鉄則だ。

アルファロメオ社が155のタイミングベルト
交換を12万㎞に定めているのは
あくまでちゃんとした
運転をされている前提があってこそ。
だって取扱説明書に書いてあるだろう。
「不要にエンジンの回転数を上げたり、
高回転を継続したりしないでください。
さもないとエンジンに重大な支障を
きたす恐れがあります。」と。

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ここで云う「不要に・・・」とは
へたくそなシフトチェンジによる
エンジンの回転負荷のことを示していて、
決して峠を飛ばすなということではない。
要はちゃんと正しく運転しろということだ。

ここでまた例の社長との会話に戻る。
私「社長、そのお客さん、ちゃんと運転できんの?
  無理やり回転合わせずにシフトしたんでしょ?」
社長「しょうがねえよ・・・初めてのMTだっていうし」
私「俺は思うんだけど、タイミングベルトってさあ、
  切れるじゃなくて、へたくそドライバーに
  切られてんじゃないかって。」
社長「もっと大事にしてほしいよな・・・
  でも売った車はウチの子供みたいなもんだから、
  ちゃんと俺が面倒みるんだ。」 


よく自動車メーカーに問題があると批判があるが、
真実はいたずらに不安を煽って交換をすすめる悪徳業者
そしてへたくそなドライバー

これらが「イタリア車はよく壊れる」神話を
助長しているのではないか?

自分で壊しておいて、他人に原因をなすりつける。
おなじイタリア車を愛する者に
そういう不届者がいるなんて
とても悲しくなってくる。

一つ云っておくがへたくそがいけないんじゃない。
へたくそなら上手になるよう頑張ればいい。
それもしないでやれクレームだ、補償しろなんて
云うんじゃない。みっともないぞ。愚か者ども!

でも近い将来、
「前が見えづらい形だったから、ぶつけた。これは
そんなデザインをしたメーカーがいけない。補償しろ。」
そんなクレームが発生するかもしれない。
世の中は頭の悪い奴らがゾンビのごとく増殖中だ。
まったく困ったものだ。

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by kodairaracing | 2011-01-29 23:31 | イタリア車
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